自分に都合のいい情報だけを見る心

自分に都合のいい情報だけを見る心 現実と認識の仕組み
自分に都合のいい情報だけを見る心

身近な場面から見直す

買ったスマホのレビューを読むとき、まず「良い評価」だけを読みます。たとえば「 画面がきれいで、夜間も見やすい」という話は、すぐに心を和らげます。でも、その あとに出てくる「バッテリーが1日で切れてしまう」という話は、すっと読み飛ばさ れがち。なぜなら、それは「自分の生活に合わない」と感じてしまうから。

誰かに話すとき、自分に合った話だけを選びます。たとえば、友達に「今、どうして る?」って聞かれて、答えを「最近、うまくいってる」と言う。それは本当かもしれ ない。でも、もし「つらいこと」を話すと、相手が「どうしてそんなこと言うの?」 って反応する。だから、人は「安心できる話」だけを集めて、自分の心を守ろうとし ている。

この傾向は、決断のときにも顕著。たとえば、新しく買ったコップの使い勝手を確か めるとき、最初は「使いやすい」「見た目がいい」という口コミだけを読む。でも、 誰かが「飲み口がズレて、水がこぼれやすい」と書いているのを見ると、ちょっと「 いや、それ違う」と感じてしまう。その瞬間、自分の信じる情報が、ちょっとだけ揺 れる。

思い込みを分けて考える

でも、その揺れを無視してはいけない。なぜなら、情報が偏っているから。自分が「 見たくない」情報があるなら、それは「自分に都合のいい世界」を守るために、無意 識に隠されているだけかもしれない。

たとえば、健康に気をつける人なら、まず「体に良い」という話に惹かれる。でも、 逆に「体に悪い」という話も、ちゃんと読むべき。たとえば、ある人が「朝食を食べ ないと体がだるい」と書いているなら、それは「自分に合わない」体験かもしれない 。その話が、自分の生活に反するなら、それは「自分に都合のいい情報」の一部とし て、無視されている。

この「偏り」は、誰にでもある。誰かが「こうじゃない」と言うと、すぐ「違う」と 反論する。でも、その反論が、自分の経験と一致するなら、それは正しい。でも、も し反対意見が「自分には合わない」と感じられたら、それは、ただ「自分に都合のい い話」を信じているだけかもしれない。

小さく試して確かめる

だから、決断する前に、まず「賛成意見」を読む。そのあと、反対意見を一つだけ、 最後まで読む。たとえば、新しいアプリを導入する前に、まず「便利だ」という声を 読む。そして、最後に「使いにくい」「データが漏れる」という話まで、ちゃんと読 む。そのとき、反発した言葉と、納得できた部分を、メモに書く。

そのメモが、自分の判断を変えるかもしれない。たとえば、「データが漏れる」とい う話が、自分の不安を呼び起こすなら、それは「自分に都合の悪い情報」だったと気 づく。でも、それが本当なら、それは自分の生活に影響する。だから、それをちゃん と見て、自分の選択に組み込む。

最後の判断を自分へ戻す

この「偏り」を分ける練習は、二つの概念に分けられる。一つは「自分の経験に基づ く判断」。もう一つは「他人の意見に頼る判断」。どちらも正しい場合があるが、も し「自分の経験」だけに頼れば、新しい視点が見えなくなる。だから、誰かの反対意 見を、ちゃんと読むことが大事。

たとえば、友達が「このカフェは好き」と言うなら、それは自分の経験と一致するか もしれない。でも、もし「ここは混んでいて、待たされる」と言うなら、それは自分 の経験とは違う。その違いを、ちゃんと見分けることが、自分を広げることにつなが る。

この二つの概念を混同すると、自分の判断が狭くなる。たとえば、「これは正しい」 と思って、反対意見を無視する。でも、その反対意見が、別の視点を示しているなら 、自分の考えが、もう少し深くなる。だから、誰かの反対意見を、ただ「否定」する のではなく、「どうしてそう思うのか」を、ちゃんと読むことが大事。

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